ズワイガニの生態のページでも少し紹介しましたが、ズワイガニは紅ズワイガニという近縁種がいます。見た目はそっくりで、実際に近縁な種類ではあるのですが、もちろん違いがあります。
しかもこの紅ズワイガニ、まれにではありますがズワイガニそのものとして流通していることもあるんです。
ズワイガニを買ったつもりが紅ズワイガニが届いてしまったという悲劇を避けるためにも、紅ズワイガニのことも知っておきましょう。
生態の違い
似てはいるものの違う種類のカニですので、生態が違います。
例えばどちらも同じ日本海に住んではいますが、ズワイガニは200~400mの大陸棚に住んでいるのに対して、紅ズワイガニは500m~2500mという深海に住んでいます。生息している水深が違いますし、漁獲する方法も違うので、混獲されることはまずありません。
産卵数や、産卵の回数が違うのも、別の種類だなぁと思わされます。
ズワイガニは年に1回7万~10万粒の産卵をするのに対し、紅ズワイガニは2年に1回4万粒程度の産卵をします。こうして書いてみると紅ズワイガニのほうが数は少なそうなのに、漁期の長さからなのか、それとも人気のなさからなのか、価格の違いにも書く通り紅ズワイガニのほうが安いです。
味の違い
私たちにとって一番重要な味の違いですよね。これはもうはっきり言ってズワイガニのほうがおいしいです。
ズワイガニは身がたっぷりと詰まって、うまみがギュッと濃縮されているのに対して、紅ズワイガニはどうしても水っぽく感じます。
紅ズワイガニももちろんおいしいカニなのですが、食べ比べてしまうとどうしてもズワイガニに軍配が上がる印象です。
価格の違い
価格は紅ズワイガニのほうが安いです。
味が一番重要とは言いましたけど、実際は味だけではなく価格も重要なポイントですよね。
どのくらい違うかというと、紅ズワイガニの価格はズワイガニの1/10程度の場合もあります。それだけ違うと、少し懐具合がさみしい時には頼りたくなっちゃいますよね。
少し寂しい考え方ではありますが、味は二の次でとにかくカニがたくさん食べたいときには紅ズワイガニを食べるという選択もありだと思います。同じお金を出せば10倍食べられますからね。
でも、それでも私はたまの贅沢にズワイガニを食べますよ!
見分け方
紅ズワイガニはもう見るからに赤いです。カニは茹でると赤くなるものですが、紅ズワイガニは生の時から赤く、本当に紅色って感じです。
ズワイガニも茹でると赤くなりますが、茹でたあとも腹側を見ると赤さがまったく違うのですぐわかります。
茹でてもズワイガニの腹側や関節が白っぽいですが、紅ズワイガニは全身真っ赤です。
食用・食べ方の違い
紅ズワイガニは一般的に蒸すか茹でるかして食べます。水分の多い身質によるものだと思いますが、多様な食べ方ができないのは少し寂しい気がします。
対してズワイガニは、蒸したり茹でたりするのは当然として、お鍋にしたり、しゃぶしゃぶにしたり、焼いたり、刺身にしたり、もうなんでもありです。
どんな食べ方をしてもおいしくて、まるでカニ界のバーリトゥードや~って感じですよ。
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